【所さん事件ですよ】家が建てられなくなる?忍び寄る大工不足について
2024年4月4日放送の「所さん 事件ですよ」で
「家が建てられなくなる?忍び寄る大工不足」
というテーマで大工不足について紹介されました。
Contents
えっ、大工不足!?日本の建設業界における課題
昨年、秋田県で記録的な大雨により多くの住宅が水没し、その修復作業が遅れています。この遅れの背景には、業界内で深刻化する「大工不足」があります。需要の増加に対応できない状況が続いています。
大工の人口は高齢化し、過去40年でその数は3分の1に減少しました。2035年までには、その数がさらに半減し、新しい建設プロジェクトを引き受けられないとの懸念も広がっています。
– 若い世代の減少と高齢化が進行しています。50歳以上の大工が全体の約60%を占め、そのうち30%以上が65歳以上です。
– 待遇改善などの努力が不足し、新築工事では既に問題が増加しています。
– 6000万戸を超える既存住宅の修繕作業の停滞も懸念されています。
多能工化への道:解決策としての視点
この課題に対する一つの解決策として、若手大工を即戦力にするために「道場送り」が注目されています。これは、若手を一定期間、熟練した大工のもとで実践的な技術を習得させる取り組みです。
さらに、伝統的な日本建築に魅了される人々が、業界に新たなエネルギーをもたらす「新戦力」として期待されています。彼らは技術だけでなく、新しい視点や感性をもたらし、建築業界に新しい風を吹かせる可能性があります。
そして「多能工化」の推進が提案されています。建築工事における新築と修繕の両方を柔軟にこなせる大工が増えれば、収入や待遇の安定が期待でき、若い才能の引き込みも可能となります。
– 個々の学び直しを促すだけでなく、建設会社などが育成プログラムを提供し、国も支援することが望ましいとされています。
– ICTの導入による業務効率化も重要です。
多能工化とは
「多能工化」とは、従業員が複数の業務を担当できるようにする戦略です。具体的には、従業員が多様な業務をこなせるように教育することを指します。この概念は、元トヨタ自動車工業副社長の大野耐一氏によって提唱されました。
多能工化の利点
多能工化の主な利点は以下の通りです。
業務負担の均等化
従業員が幅広い業務をこなせるため、業務の偏りを抑えられます。
組織の柔軟性向上
多能工化が進むと、組織全体が柔軟に変化できるようになります。
チームワークの強化
従業員同士の連携が増え、チームワークが向上します。
多能工化にはデメリットも?
ただし、多能工化の推進には以下のような注意点もあります。
多能工の育成には時間がかかる。
従業員の多能工化は、複数のスキルを身につけるプロセスであり、新たなスキルを獲得するには時間と労力が必要です。
また、新しいスキルを習得するためには、継続的なトレーニングと実践が必要であり、それには一定のコストがかかります。
加えて、全ての従業員が同じスキルレベルに達するまでには時間がかかるため、業務の効率性に一時的な低下が生じる可能性があります。
従業員のモチベーション低下のリスクがある。
多能工化は従業員に複数の業務を担当させることを含みます。
これにより、従業員が自身の専門分野から離れて他の業務に従事することが求められる場合があります。
その結果、従業員のモチベーションが低下する可能性があります。
特に、従業員が自分の専門領域に強い情熱を持っている場合や、新しい業務に不安を感じている場合には、このリスクが高まります。
さらに、多能工化は従業員に過剰なストレスをもたらす可能性があります。
これは、彼らが同時に複数の業務をこなす必要があるためです。
まとめ
「大工不足」は深刻な課題であり、その解決は容易ではありません。
しかし、新たなアプローチや異なる才能の参入により、改善の兆しが見られているそうですよ!
今後もこの問題に注目し、対策の進展を追跡していきたいと思います!